ウィットねじ   1841年。ジョゼフ・ウィットフォースが、土木学会にウィットフォース方式を論文と
  して提出。イギリス産業革命の一翼を担い世界各国に輸出され、自然に作られた最初の
  国際的ねじ。

 アメリカねじ   1864年。アメリカのウイリアム・セラースがウィットねじを改良して発表したもの。

 メートルねじ   1894年。フランスでできたSFねじが原形。人為的に作られた最初の国際ねじ。

 ユニファイねじ   1945年軍用品に用いるため、アメリカ・イギリス・カナダの三国間で協定が行われ
  生まれた。

 ISOねじ   1954年。国際標準化機構(ISO)が定めたねじ。メートルねじ、インチねじがあるが
  ISOメートルねじへの一本化が進められている。1947年の発足当時、参加国は26カ国
  であったが現在は162の国々が参加。日本は1952年に参加。

 JISにISOねじを導入  諸外国の貿易自由化で、ねじの国際性が必要となっており、メートルねじ、ウイットねじ、
  ユニファイねじの三本立てから、メートルねじへの一本化を目指してJISにISOメートル
  ねじを追加。現在は、多くのねじ製品がJISとISOの整合化、また移行準備・検討が
  図られている。


 ねじの胴部のギザギザをねじ山という。締結用のものは三角形をしており、基準山形となって
 おり、日本工業規格(JIS)や国際規格(ISO)といった規格に定められ世界共通である。

 一般用メートルねじの場合は、ねじ山の角度を60度として、ねじ山の頂きを山の高さ(H)
 から1/8Hだけ低くし(切り取って)、1/4Hだけ浅くして(切り取らず)角に丸みをつけた
 形状が基準山形となっている。

 基準寸法として、おねじの外径(呼び径)、有効径、谷の径及びめねじの内径について山の
 高さから一定の公式に基づいて決められている。

 実際にねじを加工する、使用するという場面では、一点だけの理想的な数値だけでは実現
 できない場合があるため、工業的な実現性を考量した必要十分な基準寸法を、ねじのピッチ
(山と山の間隔)と外径の組み合わせに対応させて決めている。

 寸法の大小・加工精度のレベルごとに数種類の寸法公差を選定、指定することができるように
 なっている。ねじの基本は、基準山形、基準寸法、寸法公差、呼び径とピッチの選択から構成
 されている。



  旋盤を用いて、端面削り・外周削り・溝削り・ねじ切りなどの加工を行なうことを切削加工
 という。刃物台の移動距離や送り速度を数値で表しプログラム化することで、自動的に
 加工をすすめられる機械がNC旋盤である。


 金属には、大きな力を加えると変形し、その力を取り除いても変形が残る性質がある。これを
 塑性変形といい、その性質を利用した加工方法を塑性加工という。塑性加工は、金属再結晶
 温度以下で行われる冷間加工と熱間加工に分類される。



  圧造とは、凹型の金型=ダイスに金属の工作物を詰めて、凸型の金型=パンチで押しつぶす
 ことによって成形する加工方法。冷間加工による圧造を冷間圧造、熱間加工による圧造を熱間
 圧造といい、一般に冷間圧造機はヘッダーと呼ぶため、冷間圧造のことをヘッダー加工と
 いう。また、ねじ頭部の成形には2段階で行われることがおおく、これをダブルヘッダー加工
 という。



 上記の加工方法を終えた成形品=ブランクを、設置したダイスに押し付けながら転がすことで
 ねじ山を成形する。ダイスには、平ダイス式・丸ダイス式・プラネタリ式がある。


 ねじ山には、その形の違いだけで6種類ある。 

 ①三角ねじ…締結用ねじ。角度が60度と55度の2種類があるが、締結用は60度に統一されて
 いる。

 ②台形ねじ…山の頂きと谷底の切り取りが大きい対称断面形。山の角度は30度と29度が
 ある。

 ③角ねじ…ねじ山の断面形が正方形に近い。

 ④のこ歯ねじ…非対称の断面形。締め付けた状態から速やかにねじを緩めることができる。

 ⑤丸ねじ…台形ねじの山の頂きと谷底に大きい丸みをつけている。

 ⑥電球ねじ…ねじ山の形がほぼ同じ大きさの山の丸みと谷の丸みを持つ。


 一般三角ねじには、メートルねじ、ねじピッチが1インチ(25.4㎜)当たりの山数で表した
 ユニファイねじ(日本ではISOインチねじの単位をミリメートルに計算)、インチねじでも
 山の角度が55度のウイットねじもある。

 直径とピッチの組み合わせで分けると、最も一般的に 使用される並目ねじ、それに比べて
 ピッチの寸法が小さい細目ねじがある。時計や光学機器などに用いる呼び径とピッチの小さい
 ミニチュアねじ、 特定用途向けに自転車ねじ、ミシンねじ、タイヤバブルねじなどがある。
 ねじの種類はこれらの組み 合わせで表される。

 ねじには、おねじ(ボルト、小ねじ、タッピンねじなど)・めねじ(ナット)があり、製品
 形状の違いも含めると種類は数十万にも上る。ねじ締結は、おねじとめねじが噛み合い、結合
 という働きを行うものである。



 ねじを回す駆動部の形状は、すり割り、十字穴、六角穴、四角穴など様々な形状がある。また
 寸法には、JIS規格による六角ボルトの場合には呼び径はM1.6~M64、六角ナットは
 M1.6~M64が定められている。



 原則として、ナットと組んで用いるおねじを持った品物の総称。
 軸経の比較的大きい頭付きで、頭の形は六角が普通であるが、四角、サラ等がある。
 また代表的な製品には、圧造ボルト (ボルト頭を 冷間圧造・熱間鍛造で塑性加工)、
 アイボルト(機械等をつり挙げ引き寄せてフックまたはロープをかけやすくするように頭に
 穴がある)、植込ボルト(棒の両端にねじがあり、一方のねじを機械の本体等に堅く植え込ん
 で用いるボルト)などがある。



 六角の頭を持ったボルト。冷間、熱間、切削で製造される最も広く使用される。



 六角穴付きボルト 頭が円筒形で上面に六角の穴の空いたボルト。円筒のまわりはローレット
 加工がされている。キャップボルトとも呼ばれる。



 頭の径より大きい座面(フランジ)のついたボルト。ツバ付きボルトとも呼ぶ。



 頭が丸い環になったボルト。機械器具類を運搬するときの吊り金具として使用される。



  頭部が蝶の形をしたボルト。つまみねじの一種。機械器具の調整、機械のカバーなどに使用。


 軸の中心部分に雌ねじをきってある品物の総称。
 六角ナット(外形が六角)、四角ナット(外形が四角)、切削ナット(丸または六角棒材より
 切削した製品)、高ナット(六角ナットの厚みを高くした形状で建築用のジョイントに
 用いる)など。



 一般的なナット。外径が六角。表面処理は亜鉛めっき、亜鉛クロメート処理の場合が多い。



  雄ねじの先端を帽子状に丸めた六角ナットを、六角袋ナットという。



 ナット脱落帽子のために、頂面に割りピンをさし込める溝を付けたナット。



  座面面積を多くするため、直径が六角対角距離より大きい円錐状のつばをもった六角ナット。



 頭部に丸いリング状の穴があるナット。機械器具類の運搬吊り金具として用いる。



 つまみナットの一種で、つまみが蝶の形をしている。工具を使わずに手で締付けたり、緩め
 たりできるため繰り返し脱着したい箇所に用いられる。



 ナイロンなどの非金属を座金としてはさんでいる。強力なゆるみ止め防止機能を持ち、締付け
 トルクも安定している。



 比較的軸径の小さい頭付きのねじ。
 頭の形状により、丸・なべ・平・丸平・皿・マルサラ・トラス・バインド等に区分される。
 JISでは一般用として、すり割り付き小ねじ、十字穴付き小ねじ、座金組込み十字穴付き
 小ねじ、へクサロビュラ穴付き小ねじがある。



 上面の角に丸みのついた平頭。リベットのなべ頭ではこれと異なるものもある。



 上面が平らで座面が円錐の頭部形状。



 上面に丸みのついたさら頭。



 小ねじに多く用いられる丈の低い丸い頭の一種。



 上面に丸みのついた平頭。電線等を締付けるのに便利な様に座面にくぼみのあるものもある。



 小ねじの首下に各種の座金を組み込んだねじ。座金を組み込む手間がなくなるので、作業効率
 向上に貢献する。座金が一体構造となっているものがフランジ付き。




 木ねじ(木材にねじ込むのに適したねじ山を持つ。
 先端は切りとタップの役割を持ち、頭部形状により区分されている)、コーチねじ(比較
 的大型の木ねじで四角頭と六角頭がある)、シールスクリュー(耐蝕性のある漏れ止めねじ。
 六角頭の下にシリコンゴムのリングを用いている)、キャップスクリュー(六角のソケットと
 打ち込み用溝割りを有する)。



 ナット・ボルト類の座面と締付け部との間に挟む穴のあいた板。
 外形は丸・四角が多く特殊形状もある。四角形のものを角座金という。他にテーパ座金(鉄骨
 建築の組立等に使用)、ばね座金(ばね鋼などで作った座金。振動などでナットがゆるむのを
 防ぐ)など。



 最も一般的な座金。外形は丸、四角などがある。



 平座金の一部を切断して、切り口をねじることによりばね作用を持たせたものをいう。一般的
 にコイル形ばね座金を指し、大きなゆるみ止め効果を持つ。



  皿ばねの形状をした座金。皿ばねの特徴をもどり止め座金に使用したもの。



 ばね座金の一種で、薄い円板の内周まやが外周に何枚かの歯をつけ、これをねじってばね反力
 を生じさせる戻り止め部品。



 ねじの先端を利用して機械部品間の動きを止めるねじ、また、ねじ部で回り止めすることも
 ある。JISでは、すり割り付きねじ、四角止めねじ、六角穴付きねじの3種類が規格
 である。


 下穴にねじ立てをしないでねじ込んで用いるもの。
 これには、めねじを塑性変形によって成形するタイプと、めねじを切削タイプがあり、食付部
 に切溝をつけたものは後者である。



 ハウジングと掘り抜き穴の中や、シャフトとスタットの上に部品を保持、固定または取り付け
 をするためのもの。
 穴の中に使用するタイプを穴用、軸に使用するタイプを軸用という。焼き入れ・焼き
 戻ししたばね鋼で剪断と衝撃力が高い。


 円筒状またはテーパした締め具で、頭のついたものとつかないものがあり、半永久的に結合
 するように設計されている。マシンピン、割りピン、テーパ―ピンなどがある。



 半丸線材で中央に丸みを付けて曲げ、2本のセンをあわせて円形状にしたピン。



 ねじ用の素材には、炭素鋼・合金鋼・ステンレス鋼等の鉄鋼材料と銅・アルミニューム・
 チタン・マグネシウムなどの非鉄金属材料が使われている。この他にプラスチックなどの合成
 樹脂材料もある。

 近年では、インコネル・ハステロイ等のレアメタル、強化繊維プラスチック等も材料として
 いる。ねじの製造方法には切削と鍛造がある。切削は、バイト、タップ等の切削工具を使い
 ねじを加工する。鍛造は金型ダイスなどの鍛造工具を使って加工する。
 
 ・鋼{SWRCH8~10。SS400等は一般のボルトに用いる。SWRCH12~45、SS490、S35C等
 は強度を要するボルトに用いる}
 ・ステンレス鋼{A2(SUS304)、A4(SUS316)等は耐蝕性を要するボルトに用いる}
 ・上記以外の合金鋼{SCM435等強さ、耐熱性、耐摩耗性特殊性能を要するボルトに用いる}
 ・非鉄金属-黄銅{C2700、C3602等電導性、耐食性を要するボルトに用いる}、
 アルミニウム
 ・その他{銅、チタン、ポリカポネート、硬質塩化ビニール、ダクタイル鋳鉄、
 ダイキャスト、亜鉛合金、インコネル、ハステロイ、カーペンター等}

 

 ねじ製品などの防錆や劣化を防ぐための表面処理。
 銅(=すずめっき、銅は持続する光沢。はんだ付けがし易いのが特長)、ニッケル(耐薬性・
 防錆性に優れる。光沢もある仕上がりになるため機械、印刷、化学、建築関係などに幅広く
 使用されている)、ユニクロ(防錆、低価格、量産品に適する)クロメート(耐食性を重視
 する場合)、溶融亜鉛(鉄素地のさび止め用に多く用いられる)。
 現在では環境保護対策に3価・ノンクロム等の有害物質を低減・削減した表面処理が多数開発
 されている。



 金属表面または非金属表面に、耐蝕性・耐摩耗性・装飾性などの機能を持たせるため、密着性
 金属被膜を電着する表面処理技術ならびにその被膜。亜鉛めっき、ニッケルめっき、クロム
 めっきなどがある。



 鉄素地の防錆用に多く用いられる。自動車、家電、建築など幅広い分野に採用されている。



 耐蝕性に優れており、鉄・銅合金・亜鉛ダイカストなどの分野で用いられる。



 亜鉛めっきによる表面処理後に、クロム酸塩を主成分とする溶液に浸して被膜を生成させる
 方法。クロメートとも。耐蝕性と装飾性が向上する。色による主な区分けでは、金色の光沢
 クロメート(ユニクロ)、黒色クロメート(黒亜鉛)、緑色クロメートなどが挙げられる。



  化学めっきともいう。通電を行なうことなく、金属を析出させる表面処理方法。



 一次防錆、塗装密着性、潤滑性、接着性などの機能付与を目的に、化学的処理を用いて、金属
 表面に安定な化合物を生成させる表面処理法。



  アルミニウムなどに主に用いられる。をある種の電解液に入れて、陽極側に繋いだ際に発生
 する酸化皮膜を用いた表面処理方法。



 鉄鋼、その他の金属に所要の性質および状態を付与するために行う、加熱および冷却の操作。
 焼ならし・焼なましに加え、焼入れ・焼きもどし(調質)などが主なものとなる。高張力
 ボルト、六角穴付ボルト、セットスクリューなどは原則的に、成形加工後において熱処理を
 施すことで、機械的性質を得る。